時間
甥っ子の入園式だったらしく、兄夫婦が家に来てました。小さいの三人もいるから、すげ〜騒ぎ。一番上の子は、来年小学生ですって。つい最近生まれたばかりのようなイメージあったけど。
子供ってのは、なんだか切なくなるくらいに、さっさと大きくなっちゃうものですね。
もう五年もしたら、今の面影なんて、ろくに残っていないんじゃないでしょうか。どんどん新しいことを吸収して、どんどん見知らぬ人間になって行くような感じです。私はどうだろう。五年後も相変わらず、同じことを悩んで、同じごとを後悔して、同じことから逃げていそうな気がする。
「そうそうこれ……、薬酒だそうですよ。さっき おミヤゲにもらいました。ここの名物だそうです。これを飲むと、自分の未来が見えるそうですよ!」
「……信じられないな…」
「ちゃんと見えましたよ!」
「試したのか!!どんな未来だった?」
「酔っぱらって寝てました」
坂田靖子『新月宵』※句読点は私が補充しました
今から失望する必要はないだろうけど、期待する気にもなれません。なにせ、このヘタレな自分と付き合い長いもので(笑)。